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issue: 179
title: リスキリング先進国 そのビジョンと現在地(構造要約)
date: 2023-08
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労働力不足社会シリーズ第3弾。Section 1 シンガポール → Section 2 ドイツ → Section 3 世界(EU/OECD) → まとめの現地取材ベース。
はじめに(編集長序文, p.5)
- 労働力不足社会シリーズ3回目
- 岸田首相2022年10月「5年で1兆円をリスキリングに投資」表明後の日本
- 人事の迷い: 目的・効果・手法が不明瞭
- シンガポール・ドイツは10年前からスキルに注目
- 後藤宗明(ジャパン・リスキリング・イニシアチブ)の定義:
- リスキリング = 新しいスキルを身につけ新業務・新職業に就く
- アップスキリング = 現在の職務の専門性を向上
- SAPベンジャミン・ノセイス「アップスキリングのほうが手がつけやすいが、より険しいリスキリングのため全社ラーニングカルチャーを推進」
Section 1 シンガポール(pp.6-17)
政府機関
SkillsFuture Singapore(p.7)
- 個人・企業・教育プロバイダが協力
- 未来のシンガポールのための個人の生涯学習とリスキリング支援
- 国民のSkillsFutureクレジット(教育バウチャー)
IMDA(Infocomm Media Development Authority)(p.9)
- 1万5000人の非IT人材をテクノロジー関連職種へ
- 転身を支えるプログラム
- Column: プログラム活用者の学習と転職のリアル(p.11)
アワード受賞企業
Mitsui Chemicals Asia Pacific(MCAP)(p.12)
- スキルとコンピテンシーのフレームワークで学習に主体的に取り組むカルチャーへ
Shopee(p.14)
- スキルアップ環境整備で社員に応える
- 危機意識が学びの原動力
学習を支援する組織
Rakuten Asia(p.16)
- 仕事と直接関わりのない学習の支援も長期的には会社への貢献
Section 2 ドイツ(pp.18-37)
連邦政府
ドイツ連邦職業教育訓練研究機構(p.19)
- 職業資格のフレームを基盤に国民全体の教育レベルを上げる戦略
州の雇用保険庁
ノルトライン=ヴェストファーレン州雇用保険庁(p.21)
- 失業者向け就職支援から就業者のリスキリング支援へ
- 日本のハローワークとは射程が違う
労働組合
IG Metall(p.22)
- 製造業・サービス業の労働組合
- 職業訓練で企業と働く人の成長
- 「すべては現場で働く労働者のために」 — 職を守るのではなくキャリアを守るドイツ労組論
NPO
GABIS(p.24)
- リスキリングターゲットグループを特定し成功事例を広げる
ヘッセン州経済教育協会(p.26)
- 経営者団体を母体として企業ニーズに向き合い労働力不足解消
企業5社
Volkswagen(p.27)
- 脱炭素に向けた未来のジョブを従業員に提示
- スキル習得工程示し成長促す
- Column Faculty73参加者: 車軸の検査から安全性認証担当者へ、人生180度転換(p.29)
Mercedes-Benz(p.31)
- 変革のための継続職業教育は成功の条件
RWE(p.30)
- スキルある人材の獲得は成長産業ゆえ難しい
- ターゲット拡大しリスキリング
Robert Bosch(p.32)
- 全ステークホルダーが協議
- 経営・事業・従業員すべてを利するリスキリングイニシアチブ
SAP(p.34)
- 戦略的に人材を必要とする約30の領域を特定し「スキルファースト」でタレント開発
- ベンジャミン・ノセイス氏
DHL(p.36)
- 現場も含めて60万人全員のスキルに着目
- 社内労働市場を活性化
Section 3 世界が"スキル"に注目(pp.38-41)
EU(p.38)
- 誰も取り残さないために1000万人以上のスキル向上を支援
OECD(p.40)
- 労働・スキル政策の中心は積極的労働市場政策へ
- 日本は「先進国」の事例に学べ
まとめ 浜田敬子編集長「バズワードとして終わらせないために」(p.42)
- 「リスキリング」「人的資本経営」を一過性バズワードにしない
- 日本固有の文脈での実装を
連載
- ローカルから始まる(pp.44-47) コープさっぽろ理事長 大見英明氏
- 人事のアカデミア第21講: 感情リテラシー
- Global View: From USA(出社要請と抵抗、売り手市場), Nordic(国防費増額で祝日廃止と反発), Singapore(ASAKAI情報共有、GEMBA経験), Work Tech World(生成AIは日本にとって好機、個人ビジネスの商機)
- 人事は映画が教えてくれる: 『42 世界を変えた男』(パラダイム変革のパワー)
- 著者と読み直す: 『独学の地図』
- 野中郁次郎の経営の本質: 中小企業基盤整備機構 豊永厚志氏
読解メモ
- SkillsFuture(シンガポール)は w_194鵜澤が挙げるスキルタクソノミーの1つ(O*NET/ESCO/SkillsFuture)
- IG Metallの「職ではなくキャリアを守る」は w_192山田久のスウェーデンモデル論と同系譜
- SAPのスキルファーストは w_194鵜澤「スキルベース組織」論の先行事例
- DHL 60万人全員スキルは w_185リクルートの「ヒトマネ/コトマネ分業」論のスケール版
- 後藤宗明のリスキリング/アップスキリング定義は本ナレッジベースの出発概念
- w_180(リスキリング迷子)の対として、本号が「先進国像」を提供
- 労働力不足社会シリーズの中核号、他号との関連が多い
- 野中郁次郎連載が本号で中小機構豊永厚志と対話 — リスキリングを中小企業視点で補強