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issue: 180
title: リスキリング迷子ニッポン(構造要約)
date: 2023-10
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type: issue_summary
労働力不足社会シリーズ第4弾。w_179"先進国"取材との比較で日本の現状を診断する構成。
はじめに(編集長序文, p.4)
- w_179(vol.3)の"先進国"取材(シンガポール・ドイツ)の学び:
- デジタル・グリーンなど未来像が明確
- 国挙げての職業資格・スキル標準化
- 政府・企業・労組・教育プロバイダ連携
- プロモーションへの注力
- 年齢階層を特定しない企業の内部人材育成
- 日本: 岸田政権「人への投資」以降、リスキリングが注目
- 大嶋寧子(リクルートワークス研主任研究員)「リスキリング迷子」と看破
- 個人主導の学び直しと何が違うのかの混乱
日本のリスキリング施策(pp.6-11)
厚労省松瀬貴裕(人材開発政策担当参事官)
主な施策(図):
1. 人材開発支援助成金(企業向け)
- 人への投資促進コース(2022年4月創設)
- 事業展開等リスキリング支援コース(2022年12月創設)
- 定額制訓練: サブスクリプション型サービスを助成対象に
2. 個人向け教育訓練給付金等
3. 公的職業訓練
Section 1 リスキリング迷子を脱却する — 5つの課題(pp.12-23)
課題1 成長産業創出に結びつけるには(p.12)
- スキルが身についても移動先の成長産業がなければ意味なし
- 産業政策との接続必須
課題2 教育と採用でスキルを評価する(p.14)
課題3 働く人が学びを継続するには(p.16)
課題4 雇用システムとリスキリングの関わりは(p.18)
- メンバーシップ型→ジョブ型への移行とリスキリングの関係
課題5 日本企業の組織的課題(大嶋寧子)(p.21)
- 「リスキリング迷子」の本質 — 個人主導学び直しとの違いが不明瞭
- 企業が提示すべきビジョンの欠如
日本でのリスキリングの萌芽(pp.24-39)
企業事例(4社)
日立製作所(p.24): 気づき・考え・行動する、ジョブ型マネジメントで学びを促す
アフラック生命保険(p.26): 成長の起点となる"いつ何を学ぶか"、社員の主体性に期待(w_195でも登場、Diversity Alliesと連動)
アズビル(p.28): 企業戦略に「学習」を掲げ、社内アカデミー×事業部の両輪で実施
日本マイクロソフト(p.30): 「全部知っている」から「すべて学ぼう」へ、日本の全社員が資格取得に挑戦 (※w_192伊藤かつら人事官の元所属、CLOとして担当)
コンソーシアム・産学地連携
でじたる女子活躍推進コンソーシアム(p.33, Column p.35): 雇用側ニーズを前提に、女性の自立と地方経済活性化。愛媛県は「でじたる女子」新しい働き方提案
Grow with Google(p.36): 9000万人にデジタル教育提供、非大卒者に高収入の道を開く
日本リスキリングコンソーシアム(p.37): 官民連携で国全体をリスキリング、1年で7万人会員
三重大学リカレント教育センター(p.38): 多様な地域の知を連携させ大学が地域の学びの拠点
まとめ 浜田敬子編集長「"トランスフォーム"と"セーフティネット"を合言葉に」(p.40)
- トランスフォーム=変革、セーフティネット=失敗しても大丈夫な環境
- この両輪でリスキリング迷子から脱却
連載
- ローカルから始まる 日本ウェルビーイング推進協議会代表 島田由香氏
- 人事のアカデミア第22講: 忍者学
- Global View: From USA(米労組威力、待遇改善手段として支持), Nordic(「~はだめ」ルールの多い日本、イノベーション人材育成), Singapore(EVP=Employee Value Propositionこそ生命線), Work Tech World(カルチャーフィットとエンゲージメント重視の理由)
- 人事は映画が教えてくれる: 『ドント・ルック・アップ』(リスクへの想像力)
- 著者と読み直す: 『シチリアの奇跡』
- 野中郁次郎の経営の本質: 清水建設 井上和幸氏
読解メモ
- 「リスキリング迷子」(大嶋寧子)は後続号で引用される可能性の高いフレーム
- 日本マイクロソフト事例 = 当時の伊藤かつらCLOが担当、w_192提言3のインタビュアー本人の前職
- Grow with Google「非大卒者に高収入」は、w_192冨山「漫然とホワイトカラー」論の裏面
- 日本リスキリングコンソーシアムの後藤宗明代表は、w_193採用ジレンマで鎗水徹と対談
- 浜田編集長期の労働力不足社会シリーズの中間、w_179→w_181と連続
- 野中郁次郎連載が本号にあり、w_187で彼が単独インタビューに立つ伏線
- 「トランスフォーム×セーフティネット」は w_192冨山「セーフティネット再構築」論の先駆け